Conseils de sommeliers
今回のお題は“Amour(愛)”。 シチューエーションに合わせてのセレクトが絶妙!

以下は、男性の立場でのお奨めです。
女性は男性的なワインを好む傾向ですので(Doraさんのご意見)、味わいが渋めのボルドー赤ワインなどが良いでしょう。


【初めてのデートの際】
あまり高価なワインだと相手が警戒してしまうので、コストパフォーマンスが良いワインで、有名産地のものをお奨めします。
レストラン価格で4,000円〜9,000円の《Cru Bourgeois クリュ・ブルジョワ》という格のボルドー赤ワインがお奨めです。
(例)
・Chateau Tour du Haut-Moulin シャトー・トゥール・デュ・オー・ムーラン
・Chateau Loudenne シャトー・ルデーヌ
・Chateau Potensac シャトー・ポタンサック


【勝負の時、決めたい日】
思い切って、超有名ワインで口説きましょう。
例えば、有名画家のアートラベルで有名なChateau Mouton Rothschild シャトー・ムートン・ロートシルト(ボルドー赤ワイン、1級格付)のお相手の誕生年のものをお奨めします。
飲み終わった空ボトルまたはラベル(レストランの人に剥がしてもらって下さい)を、デートの記念としてお相手に差し上げて下さい。
このシチュエーションは、お相手のお誕生日が最も効果的です!
「君が生まれたときに吸い込んだ空気と同じ空気を、このワインを造った葡萄も呼吸したんだよ」、「君が生まれてから今日までと同じ間、このムートンはこのボトルの中でじっと熟成を続けて、今日君に飲まれる時を待っていたんだね。このムートンはまさに君の歴史そのもの、と言っていいのかも知れないね。君とムートンの○年間に乾杯!」といった臭いセリフも許されると思います。

お相手の誕生年のChateau Mouton Rothschild はあらかじめレストランに仕入れてもらうか、自分で購入して持ち込み可能のレストランへデートの3日以上前に持ち込みましょう。

古い赤ワインは「澱(おり)」と呼ばれる、渋み成分の結晶がワイン中に形成されていて、運搬直後だとその澱がボトル内のワイン全体に舞い上がってしまっています。その状態でグラスに注ぐと澱入りのザラザラした触感のワインとなってしまいます。

3日間以上静かにボトルを寝かせておくと、澱はボトルの底部に沈殿します。上澄みをそっとグラスに注いでもらうと、澱なしのキレイに透き通ったムートンを美味しくいただけます。

【男女関係が成熟期の場合】
マンネリ打開のため、ちょっと変わった珍しいワインをお奨めします。
生産地方はボルドーやブルゴーニュといった有名産地ではなく、Sud-Ouest スュド・ウェスト地方、Languedoc & Roussillon ラングドック・ルースィオン地方のものが穴場的お奨めです。

(例)
・Cahors Clos Triguedina Prince Probus カオール・クロ・トリグディーナ・プランス・プロビュス
(Sud-Ouest地方カオールの最高級赤ワイン。味わいは渋めです。)
・Chateau Montus Cuvee Prestige シャトー・モンテュス・キュウ゛ェ・プレスティージュ(Sud-Ouest地方マディランの最高級赤ワイン味わいは渋めです。)

 
矢野 恒 (やの ひさし)
日本ソムリエ協会認定シニアソムリエ
アカデミー・デュ・ヴァン講師
ポートワイン・ソムリエコンテスト優勝
著書:「ソムリエ試験実戦対策講座」、「ソムリエ試験実戦対策問題集」(共著・時事通信社)
yano@ma.rosenet.ne.jp


●アカデミー・デュ・ヴァン東京校
東京都渋谷区神宮前5-53-67
コスモス青山ガーデンフロア
tel. 03-3486-7769
fax. 03-3486-5482
http://www.adv.gr.jp/


Les Cru du Beaujolais Saint-Amour , Domaine Les Cotes de la Roche

フレッシュな赤ワインの産地として知られるボジョレーですが、
ワンランク上のちょっぴり濃い味わいのボジョレーがあるんです。
それは、ボジョレーのなかでも極上のぶどうがとれる、いくつかの「村」産のもの。
今回のテーマにピッタリなのが、その名も『聖なる愛』という
村で造られる『サン・タムール』。
熟したフランボワーズのような甘酸っぱい果実の香りと、やわらかい渋味は、あま〜い空気に包まれた、恋人同士にはもうぴったり。

それに何より、このラベル、小さなハートマークがかわいいでしょ。
軽めのお肉料理にはバツグンの相性ですが、意外に、イチゴやフランボワーズのタルトと一緒にも、結構いけます。

お試しあれ。
 
友田晶子 (ともだあきこ)
ワイン・コーディネーター&ソムリエ。日本酒きき酒師。フランスチーズ・鑑表騎士団。ベルギービール技術顧問。 ほか、テーブルマナー、シガー、茶道などにも通じ、セミナーの講師、イベントの企画演出プロデューサー、 酒類コンサルタント、さらにはエッセイストとして幅広く活躍。

現在は田崎真也氏オーナーの銀座ワインバー・アルファの店長を務める。 著書に『女とお酒のいい関係』(小学館文庫)。『いつのまにやらワインが職業』 (新潮社)など多数。

●アルファ
東京都中央区銀座6-4-8
tel. 03-3572-9936
*友田さんの写真は友田さんのご許可をいただき、All About Japanより転掲させていただいております。